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夏に多い感染症

夏に多い感染症には、咽頭結膜熱・A群溶血性レンサ球菌咽頭炎・流行性耳下腺炎・手足口病があります。

咽頭結膜熱

咽頭結膜熱は、別名プール熱とも呼ばれます。春から夏にかけて流行する感染症です。主にアデノウイルスに感染することによってみられます。発熱、咽頭炎(咽頭の赤み、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、目やに)の3つが主な症状です。 通常感染してから症状に出てくるまでは5-7日。症状がある期間は3-5日と言われています。治療は、対症療法が中心になります。眼の症状が強い時には、眼科的治療が必要となることもあります。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

別名溶連菌感染症とも呼ばれます。
症状は風邪に似ていますが、咳や鼻水はほとんどありません。突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛によって発症し、その後発疹が出てきます。手足や体全体に現れ、後に皮がむけてきます。
イチゴ舌も特徴的な症状です。
イチゴ舌とは、舌が腫れ表面にイチゴのようなブツブツの赤みが出る状態です。(右図)
溶連菌を完治しておかないと、リウマチ熱(扁桃炎などの風邪に似た喉の炎症や関節や心臓に炎症を起こす病気)や急性糸球腎炎(尿が出にくくなったり、赤色や褐色の尿になったり、 まぶたや足のむくみが現れる病気)の合併症を引き起こす可能性があります。
飛沫感染と接触感染で、抗生剤服用してから48時間経過するまでは学校・幼稚園・保育園での集団生活は避けましょう。
治療には、ペニシリン系抗生剤は10日間、セフェム系は5日間の服用が一般的とされています。抗生剤がよく効くので2-3日で症状は和らぎます。

流行性耳下腺炎

通称、おたふく風邪です。
飛沫感染と接触感染で、ムンプスウイルスによって感染します。耳下の唾液腺(耳下腺)や顎下の唾液腺(顎下腺)や舌下の唾液腺(舌下腺)が腫れて痛くなる病気です。(右図)
耳下腺の場合、左右両側に腫れることが多いですが片側だけの時もあります。腫れが出てから3日ほど痛みが続き、7-10日ほどで軽快します。治療は対症療法で、最も多い髄膜炎(脳や脊髄を覆っている 保護膜に炎症を起こす病気)の合併症に対しては安静するようにしましょう。
無菌性髄膜炎は、約1000-2000人に1人の頻度で起こります。妊婦が感染すると、流産のリスクが高まります。ワクチンでの予防が可能です。ワクチンの副作用として、接種後2週間前後に軽度の耳下腺腫れと微熱が数%あります。
学校保健安全法において、「流行性耳下腺炎」は第2種の感染症に定められており、腫れが出てから5日を経過し、かつ健康状態になるまで出席停止とされています。ただし、医師が感染の恐れがないと診断したときは、この限りではありません。

手足口病

手足口病は口の中や手のひら、足の裏などに小さな水ふくれや湿疹ができる病気です。(右図)
エンテロウイルスが原因となっています。感染してから症状が出てくるまで3-5日かかります。患者の1/3に発熱がみられ38度以下であることが多いです。 手足の水ぶくれは痛くなく、口の中は食事をすると痛みが生じ食欲が落ちることがあります。すっぱいもの、辛いものなど刺激になるものは避けましょう。 食事を取りたくない時は、水分補給だけでもとるようにしましょう。飛沫感染、接触感染と糞口感染で、よく手を洗い、うがいを行い乳児のおむつ交換等するときはゴム手袋をしましょう。
ぐったりしている、高熱や頭痛が続く、何回も嘔吐するなどの症状がみられる場合は髄膜炎・脳炎などの併発も考えられるので医療機関へ相談して下さい。