ロコモティブシンドロームについて
最近、ロコモティブシンドロームという言葉を耳にしたことはありませんか?
ロコモティブとは「運動の」という意味で、ロコモティブシンドロームは、運動器の障害による要介護の状態や、要介護リスクの高い状態を示しています。
つまり、足腰の骨、関節、筋力の劣化が歩行困難をもたらす運動器症候群のことです。
ロコモティブシンドロームは実は、日本全国で40歳以上の、4700万人が推定対象者の病気なのです。
約3人に1人が発症する可能性があるということです。
メタボリックシンドロームはもう聞き飽きたという人も多いでしょうが、ロコモティブシンドロームは日本整形外科学会が2007年に提唱した、比較的新しい症状です。
今後はロコモティブシンドローム、略してロコモにも注意することが重要です。
90歳を超えても元気
90歳を超えても元気で健康長寿を謳歌している人には、いくつかの共通点があります。
- 一人暮らし
- 近所に子供がいるが、一緒には住まない
- 料理は自分でする
- 週に数回、肉を食べる
- 早寝早起き
- 30分以上の散歩が日課
- 社交的で買い物がすき
- 友達が多い
- 趣味がある
- やや痩せ型
- 階段の上り下りができる
これらの条件を満たすために必要なものが筋肉です。
料理をする、買い物をする、掃除をするなど、毎日の家事をこなすにも、しっかりと筋肉がついていなければできませんし、逆に家事をすることそのものが筋トレにも繋がります。
他にも子供と遊ぶだけでも水中運動と同じぐらいの効果があることもわかっています。
筋肉が弱って家事ができなくなると、座りっぱなしの状態になり、ますます日常生活の中で運動する機会がなくなって、さらに筋肉が弱るという悪循環になります。
また、高齢者の場合、人と会ったり買い物をするといった、社会的な刺激を受けることが認知症の予防にも大きな意味を持ちます。
多くの健康長寿者は、遠くに友達がいて、お互いに尋ね合うことを頻繁にしています。
筋肉が弱ってくると、まず遠出ができなくなり、次に近所へのちょっとした散歩なども躊躇するようになって、家の中だけでの生活になります。
これがさらに進むと、その先にあるのは寝たきりの状態です。
行動範囲の広さと筋肉の強さは比例するのです。
新・7つのロコモーションチェック(ロコチェック)
ロコチェックで思いあたることはありますか?
ひとつでも当てはまれば、ロコモである心配があります。
今日からロコモーショントレーニング(ロコトレ)をはじめましょう
ロコモーショントレーニング
開眼片脚立ち
- 転倒しないように、必ずつかまるものがある場所で行いましょう。
スクワット
- 安全のために椅子やソファーの前で行いましょう。
- 椅子に腰かけるように、お尻をゆっくり下ろします。
- お尻を軽く下ろすところから始めて、膝は曲がっても90度を超えないようにします。
- ゆっくりと呼吸するペースで一度に5~6回行い、1日に3度行いましょう。
支えが必要な人は、医師と相談して机に手をついて行います。
その他のロコトレ
- 開眼片脚立ちとスクワット以外にも、いろいろな運動を積極的に行いましょう。